消費者信頼感指数から読む~景気の底打ち~


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皆さん、おはようございます。『やさしい株のはじめ方』サポーターのみっちーです。

私は現在名古屋に住んでいるのですが、今週前半はまるで初夏のような暑さでした。気温は25度を超え、部屋はパソコンの発する熱でさらに暑くなり、本気でクーラーの電源を入れようかどうか考えてしまいました(もちろん入れなかったですよ、汗” さすがにまだ4月でしたから、笑)。

さて、前回の「米国住宅価格から読む~景気の底打ち~」で、今回の大ショックの根源である米国住宅価格の下落がまだ止まりきってないことを確認しました。

前回の話の流れから考えると、必然的に米国の実体経済も下落をたどっているはずなのですが・・・さてさて。今回のコラムでは、本当にこの推測通り「米国経済がまだ景気の底打ちをしてないか」を主要経済指標を見ながら確認していきたいと思います。

まずはじめに、どの経済指標を見れば米国経済のおおまかな動向が分かるのかを知るために、「米国の経済のしくみ」を確認しておきましょう。

米国は世界経済の約30%を担っている超大国です。経済規模2位の日本ですら約10%ですから、いかに米国経済が世界経済に与える影響が大きいかが、分かっていただけるかと思います。当然ですが、米国経済に大きな動きがあれば、世界経済もその影響を大きく受けます。よって、米国経済のしくみをちゃんと理解し、どこがどうなれば米国経済が大きく動くのかを知っていれば、世界経済の動向もある程度予測できるようになります)

では、さっそく米国経済の構成から見ていきましょう。まず、注目すべきは「米国経済の約70%を”個人の消費(米国民の買い物)”が占めている」という点です(日本は約55%)。大胆に言うと、「米国経済の良い悪いは、米国民の買い物の具合で決まる」のです。

つまり、米国民がより多くの買い物をし、より高い物を買うようになると米国経済は良くなるのです。逆に、買い物の量が減り、安い物を買うようになると米国経済は悪くなるのです(残り30%の内訳ですが、うち20%を政府の公共投資、うち15%を企業の設備投資など、うち-5%を貿易赤字(輸出-輸入)が占めます)。

このことから、米国経済の動向を読む上で重要になってくるのが消費者(個人)に関する指標です。その中でもとくに「現在と半年後の景気を楽観か悲観のどちらに考えているか」を実際に消費者に聞いて指数化している『コンファレンスボード消費者信頼感指数』『ミシガン大学消費者信頼感指数』に注目です。

(2つの指標を比べると、ミシガン~は調査対象が500人と少なく、データの信憑性にやや欠けますが、集計から発表までが半月ほどで速報性に長けています。逆に、コンファレンスボード~は調査対象が5000人と多く、信憑性に長けていますが、集計から発表までが一月ほどで速報性に欠けます)

これらの調査では、現在の景気だけでなく半年後の景気をどう思うかも聞いているので、個人の消費が70%を占める米国経済の先行きを予想するのにとても役に立ちます。では、これらの最新の統計データがどうなっているかを確認してみましょう。

■ミシガン大学消費者信頼感指数[確報](3/28発表)
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3月は57.3となり、前月の56.3から小幅上昇。
1980年5月に記録した51.7がこれまでの最低値。

■米消費者信頼感指数-コンファレンスボード発表(3/31発表)
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3月は26.0となり、前月の25.3から小幅上昇。
1985年=100。
これまでの最低値は前月の25.3。

これらの指数を見る限り、依然として消費心理は冷え切っているようです。。。まだしばらくは個人消費の回復は見込めなさそうですね(汗”)

また、米国ほど影響は大きくないのですが、日本も個人の消費が国内経済の約55%を占めますので、消費者に関する指標はやはり重要です。

(残り45%の内訳ですが、うち18%を政府の公共投資、うち25%を企業の設備投資など、うち2%を貿易黒字(輸出18%-輸入16%)が占めます)

それでは、ついでに米国の消費者信頼感指数にあたる日本の経済指標も確認しておきましょう。

■景気の先行判断DI-景気ウォッチャー調査(4/8発表)
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3月は35.8となり、前月の26.5から大きく上昇。
50が横ばい景気。

同数値の発表と共に添えられている消費者のコメントから、どうやら定額給付金高速道路料金引き下げがプラスに働いているようです(このコメント(PDF資料 14ページから掲載)は現場の声をそのまま載せていますので、読むと本当に今の景気を実感できます)。

しかし、50が横ばい景気ですから、まだまだ先行きを暗く感じている人が多いようですね。

<おまけ>
日本は米国に比べると企業の設備投資や輸出が経済に占める割合が大きいので、これらの先行きを表す指標にも注目しておくと良いと思います。

■業況判断[大企業・製造業](4/1発表)
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4月-6月の見通しは-51となり、前回の-58から小幅上昇。
0が横ばい景気。

■機械受注[前年比](4/9発表)
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2月は-30.1となり、前月の-39.5から小幅上昇するも歴史的低水準のまま。

こちらに関しても、依然先行きは厳しいようです。

【結論】
前回から今回に渡って「ここ1ヶ月で株価は+25%と大幅に反発したけれども、肝心の実体経済はそれに見合うほど良くなる傾向があったのか?」を検証してきましたが、結果から申しますと「そのような傾向は見られず、実体経済の回復はまだしばらく先になるように思われ、景気の底打ちはまだ半信半疑」といったところです。

となると、この株価上昇はいったい何が原因で起きたのでしょうか? う~ん…消去法的に考えると、やはり「政府の景気刺激策(実施済み&予定)」になるのでしょうか。

では、この流れを受けて、次回は【政府の景気刺激策は本当に経済の活性化に繋がるのか?」を検証しみたいと思います。

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記事作成にあたり、ファイナンシャルプランナーの前田さんにご協力をいただいております(前田さんの紹介ページです)。

《前田レポート》
前田さんの現場調査によると、建設機器(コマツ)や自動車(トヨタ)の在庫調整は3月いっぱいで一段落したようで、4月頭から生産ラインが元に戻り出しているそうです。ただし、今は「減らしすぎた反動で一時的に活発化している状態」ということですのでご注意ください。